アリ対策
アリとは
アリ(蟻)は、ハチ目アリ科に属する昆虫の総称です。一般認識としてハチとアリは区別されていますが、アリ科の動物はハチの一員です。
体長はおよそ1mm〜3cmほどの小型で、体色は黒いものが多いが、黄色、褐色、赤色などの種類もあります。
世界中に約9,000種類が記録され、日本には260種類ほどが分布しています。陸上動物の中で最も繁栄しているグループの1つです。
シロアリは、名前や大きさ、集団で生活する事からアリの種類と思われやすいが、アリ・ハチ類とは全く異なるゴキブリ類の昆虫です。
外来種であるアルゼンチンアリの増加による生態系への被害や、毒を持つヒアリ、アカミミアリが国内で確認され問題となっています。
アリの特徴
- ・地中や壁の隙間等に巣を作り、生活する。
- ・食性は基本的に肉食で、他に甘い物も好むが、種類により多種多様である。
- ・集団で活動する。
- ・社会性昆虫であり、女王アリを中心として全てのアリが役割を持ち活動する。
- ・他の生物と共生する種類もある。
- ・食性は基本的に肉食で、他に甘い物も好むが、種類により多種多様である。
主なアリの被害
- ・人の食料にたかる。
- ・隙間から家屋に侵入し、屋内を徘徊する。
- ・人に咬みつく、毒針を持つ種類もいる。
- ・アブラムシ等の共生動物を外敵から守る為、共生動物による被害を助長する。
- ・アルゼンチンアリが日本在来のアリを駆逐する等、生態系への被害。
- ・隙間から家屋に侵入し、屋内を徘徊する。
住まいに潜む主なアリの種類
種類 | 生息地域 | 体長 | 体色 | 毒 | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|---|
トビイロケアリ | 北海道、本州、四国、九州、屋久島、トカラ列島 | 約3mm | 暗褐色 | 無し | 日本では、よく見られる種類。あらゆる食べ物に群がる。 アブラムシと共生する。 咬まれると軽い痛みがある。 |
イエヒメアリ | 本州、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島 | 約2mm | 淡黄色 | 無し | 砂糖やお菓子等あらゆる食べ物に群がる、また衣類などに穴を開ける。 皮膚の弱い人は刺されると腫れることもある。 低温に弱い。 |
オオハリアリ | 本州、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島 | 約4mm | 黒色で細長い | 有り | 食べ物に群がる。シロアリを捕食する。電気製品の中に迷入する。 毒針を持っており、時には人を刺して激痛を与える。 |
ルリアリ | 関東地方以南 | 約2mm | 青味をおびた黒、光沢がある | 無し | 食べ物に群がる。電気製品の中に迷入する。人を咬むこともあるが痛みは残らない。 |
アルゼンチンアリ | 瀬戸内海沿岸の中国地方と関西地方、愛知、岐阜、神奈川 特定外来生物に指定 |
約2.5mm | 褐色 | 無し | お菓子や果実等、あらゆる食べ物に群がる。電気製品の中に迷入する。 アブラムシと共生する。 土中以外でも営巣し、多女王多巣制種で増殖力が高い。 攻撃的だが毒針は無い、他種のアリを駆逐する。 |
ヒアリ | 国内未定着 ※一部地域、港湾で確認例あり 特定外来生物に指定 |
約2.5〜6mm | 赤褐色 | 有り | 土でアリ塚を作る。 極めて攻撃性が高い。刺されると火傷のような激しい痛みがあり、アナフィラキシーショックを起こし、死に至ることもある |
アカカミアリ | 硫黄島、沖縄県の一部 ※輸入貨物検査時に確認例あり 特定外来生物に指定 |
約3〜 5mm |
赤褐色 頭部は褐色 |
有り | 雑食で甘露や植物の種などを餌とする。 水に浮んで集団で移動するなど拡散の能力が高い。 攻撃的で、刺されるとアルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れる。 |
アリの被害を防ぐために
- アリが棲み着きにくい環境を整える。
- ●家屋の周囲は風通しを良くする。
庭木や植物を建物の近くに植えすぎると、アリが侵入しやすくなります。
また、プランターは地面に直接置かずに、台の上に置いて下さい。
- ●割れ目、隙間をなくす。
割れ目、隙間は巣作りや侵入のきっかけになります。
シーリング材等で隙間を埋めて下さい。
- ●食べ物を放置しない。
食べ物は、なるべく密封できる容器に入れて下さい。
生ゴミもエサになりますので、要注意です。
- ●1匹だけでも要注意。
列を作らず、少数で行動しているアリは、エサを探す偵察アリです。
偵察アリはすぐに退治して下さい。 - ●割れ目、隙間をなくす。
アリの駆除方法
- 屋外からのアリの侵入経路が判明している場合は、侵入経路を断つため隙間を埋める作業、及び建物の周囲や侵入経路に薬剤処理をする。
殺虫スプレーや熱湯による駆除。
- アリの被害が確認されている場所、アリの列や巣の周辺に毒餌(ベイト剤)を設置し、毒餌を巣に持ち帰らせて、巣を丸ごと全滅させる。
多くの毒エサは即効性ではない為、効果が表れるまで数日掛かります。
- 屋内にアリが頻繁に出入りする隙間や床下など、巣が近くにあるところ、または巣の中に直接、強力な殺虫スプレーを噴霧するのも効果的です。
- 被害のある場所や侵入されやすい場所の近くに忌避剤を設置。
既に集団がいる場合は殺虫剤で駆除した後の防虫として、また殺虫剤が使用できない場所で使用します。
- アリの被害が確認されている場所、アリの列や巣の周辺に毒餌(ベイト剤)を設置し、毒餌を巣に持ち帰らせて、巣を丸ごと全滅させる。
ヒアリ・アカカミアリについて
- ヒアリ(右写真)、アカカミアリは、強い毒性を持つ南米原産の特定外来生物です。
定着はしていませんが、近年港湾などで発見されるケースが増えています。
●ヒアリ、アカカミアリと思われるアリを見つけた場合。
※似た種類のアリもいますので、専門機関による確認が必要です、必ず発見された場所の自治体へご連絡、または、下記総務省のサイトをご確認ください。
総務省 ヒアリに関するお問い合わせ
発見した数が少ない場合は、市販の殺虫剤や熱湯で処理出来ます。
数が多い場合やコロニー(巣)がある場合は、刺激すると集団で襲われる可能性があります。静かにその場から離れて下さい。
ヒアリの巣は大きく、地上に高さ15cm〜50cmのアリ塚を作ります、在来種は作らない大きさです。
ベイト剤(巣に持ち帰らせる殺虫剤)はヒアリやアカカミアリである事を確認後に使用して下さい。むやみに使用すると外来種の定着を阻害する在来種も駆除する事になります。
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